axialHealthcare は HIPAA に準拠した仮想コンタクトセンターを Amazon Connect で運営

米国でオピオイド依存がまん延していることはよく知られています。2017 年には、1,140 万人が処方されたオピオイドを 1 回以上誤用し、210 万人が慢性的にオピオイドを乱用し、47,600 人 (1 日 130 人以上) がオピオイドの過剰摂取で亡くなっています。

依存症を治療する企業や組織が多数存在しています。しかし、オピオイドの誤用や不正使用を、依存症になる前に特定できるとしたらどうでしょうか? ハイリスクパターンに注意を喚起し、介入するテクノロジーはないでしょうか?

実はあります。まさにそれが、axialHealthcare のテクノロジーです。同社は、診療で補完されるデータとテクノロジーソリューションを使用して、痛みのある患者の健康状態を改善し、臨床的根拠のないオピオイドの処方を削減して、顧客の医療保険から節約できる関連項目を発見します。

axialHealthcare が行っている方法の 1 つが、機械学習のアルゴリズムを使用するアマゾン ウェブ サービス (AWS) をベースとした分析プラットフォームに、処方箋と保険申請データを取り込み、オピオイドの誤用と依存パターンを特定する方法です。プラットフォームには Amazon Redshift と Amazon Elastic MapReduce (EMR) を使用し、スケーラブルなデータストレージとコスト効果に優れた高ボリュームのデータ処理を実現しています。介入が必要なケースの場合は、axialHealthcare の診療相談サービス (CCS) チームのメンバーが電話や訪問によってフォローアップします。

この仕事を行う有能なチームに加えて、axialHealthcare の CCS は地理的分散に応じて、HIPAA に準拠した、Amazon Connect で起動する仮想コンタクトセンターを提供しています。このセルフサービスのクラウドベースコンタクトセンターは、世界中の Amazon カスタマーサービスアソシエイトが使用しているものと同じ技術に基づいたサービスを提供しています。

 

「Amazon Connect は、HIPAA コンプライアンスに影響を及ぼすことなく、インフラストラクチャやオフィススペースの制約から解放してくれます」。

– axialHealthcare のエンジニアリング部門副社長、Kevin Harvey 氏

  • axialHealthcare について
  • axialHealthcare は 2012 年に設立され、危険なオピオイド処方と使用パターンに対処しています。同社は処方箋と保険申請データを取り込んで分析を行い、資格を持つヘルスケア開業医のチームに臨床例への介入を委託します。


  • AWS の利点
    • 数分でセットアップ
    • 拠点の場所にかかわらずすべてのコンタクトエージェントが HIPAA に準拠
    • ストレージと分析サービスの簡単な統合
    • HIPAA コンプライアンスの機密保持規定の簡素化
  • 利用している AWS のサービス

AWS におけるコスト効果に優れた HIPAA コンプライアンス

「常に、痛みや依存症に苦しむ患者の生活をどうしたら改善できるかを考えています」と axialHealthcare のエンジニアリング部門副社長、Kevin Harvey 氏は語っています。「当社は、開業医にペインケア (痛みを和らげる治療) とオピオイド療法のリソースに精通してもらうために、CCS の提供を始めました」。

CCS の提供を可能にするために、axialHealthcare は重要な選択をしました。「CCS チームは資格を持つ臨床薬剤師、契約の専門家、行動保健学の指導者で構成されています」と Harvey 氏は語っています。「HIPAA と州レベルのライセンス要件に関して、1 つの選択肢は、事業を展開する 4 つの州すべてで個別のコールセンターを設立することでしたが、これには桁違いの費用が掛かります」。

理想的な解決策は、CCS のチームメンバーが自宅で仕事をすることでした。しかし、この方法には、インフラストラクチャの調達や管理、HIPAA コンプライアンス、スケーラビリティ、企業内の顧客関係管理 (CRM) ソリューション (通称 Consult) との統合などに関する課題がありました。これらの課題を克服するために、axialHealthcare はクラウドベースのコンタクトセンターソリューションの調査を開始しました。Amazon Connect を選ぶ前に、同社は同様のソリューションを 5 つ審査しました。


「2012 年の設立以来、当社は AWS を使用していますが、やはりすべての選択肢を審査しました」と axialHealthcare の前最高情報責任者、Joseph Degati 氏は語っています。「Amazon Connect は複数の理由で選ばれました。まず、Amazon Connect は HIPAA に対応しています。これに非対応では、選択肢にすら上がりません。また、Amazon Connect は HIPAA コンプライアンスと当社既存の事業提携契約 (BAA) に対応しているため、3~4 倍のコストを要するオンプレミスのコールセンターソリューションが不要です。当社と BAA を結べる企業を探すことはきわめて難しく、当社は 50 席を確保できないため、一部の企業は交渉にすら応じようとしません」。

Amazon Connect に加えて、axialHealthcare のクラウドベースのコンタクトセンターでは、エージェントのステータスイベントを監視する Amazon Kinesis Data Streams (Amazon KDS) やオブジェクトとして通話記録を保存する Amazon Simple Storage Service (Amazon S3) が使われています。AWS Lambda 関数は新規の通話データを Consult 内の既存記録に追加します。axialHealthcare は、リアルタイムのコールトランスクリプト、会話分析、自動エスカレーションやリルーティングなどの機能を実現させるために、Amazon TranscribeAmazon Comprehend を統合する開発段階にあります。

 

迅速なセットアップ、シンプルな統合、合理化されたコンプライアンス

axialHealthcare のリモートで複数の州にまたがるワークフォースを考えると、Amazon Connect の最大のメリットの 1 つは、分散された、HIPAA に準拠する仮想コンタクトセンターに、新しいリモートエージェントを容易に追加できることです。

「Amazon Connect は、当社が操業している規制環境下のビジネスモデルに不可欠な存在です」と Harvey 氏は語っています。「当社の雇用チームが CCS 候補者を見つけても、オフィススペースを用意する必要はありません。Amazon Connect があれば、自宅やインターネット接続のあるどんな場所でも、ライセンスを交付された状態で仕事をすることができます。Amazon Connect があれば、HIPAA コンプライアンスに影響を及ぼすことなく、インフラストラクチャやオフィススペースの制約から解放されるのです」。

Amazon Connect は分かりやすく、セットアップが簡単だと axialHealthcare チームは認識しています。「Amazon Connect の開始方法は簡単です。通信の経験がない人でも始めることができます」と Harvey 氏は語っています。「AWS コンソールを数回クリックするだけで、ソフトウェアフォンのテストコールが数分のうちに準備されます。特に、AWS に精通している人にとって、Amazon Connect のセットアップと利用はきわめて合理的です」。

また、Amazon Connect により axialHealthcare は HIPAA コンプライアンスへの対応も簡単になりました。「このソリューションがなかったら、データインベントリに必要な可視性やインベントリの管理はきわめて難しかったでしょう」と Harvey 氏は語っています。「Simple Storage Service (Amazon S3) に通話記録を保存することで、HIPAA の機密保持規定も容易に順守することができます」。

Amazon Connect ソリューションは、axialHealthcare が最初に AWS に注目した柔軟性のもう 1 つの例です。「特に AWS が既に HIPAA 対応のサービスを 100 以上提供していることを鑑みると、axialHealthcare が Amazon Connect を基盤として構築するものに、実質的な限界はありません」と Degati 氏は語っています。「当社のために用意された技術を使えば、思いつくあらゆることを実行することができます。変化するビジネスニーズに対応する Amazon Connect のスピードとその他の AWS の機能は、これまで見てきたクラウドプロバイダーとは比べ物にならない強力な成長要因であるといえます」。


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